2話







2話







リドルの雰囲気が変わったことで話が逸れたが、お守りだと思ってた物が実は呪いグッズでした!って事実は結構ショックだったり。

しかも一生外れないとか魔力取るとか普通に考えてちびっこに渡すもんじゃないよね?



「なんで渡したと思う?」

「悪ふざけ」



一瞬きょとんとしていたが、すぐにニィッと意地悪く笑うリドルに「だよね」と、ため息をつく。

なんだかなぁ……、似合ってるから性質が悪い。

まぁ、色々問題はあるんだろうけど、一番問題なのは多分、私。

この状況に若干慣れ始めて来てまして、自分の順応性の高さに驚きなんだけど、今まで着けてて問題なかったしねー?



「ねぇねぇ」



いつの間にかドアを方を真剣に見ながら何かを考えてるリドルのローブの袖をくいくい引っ張り声をかけると、

その表情を崩して「ん?」と私に目線を向けてくれた。



「魔力ってどれくらい取ってるの? 倒れたりしない?」

の魔力の量は覚えてるからそんなヘマしないよ。ある程度なら実体化して高度な魔法使っても平気」

「マジですか」



記憶だから? それとも本当に凄い人なのかな? ……駄目だ。他だ他。



「お兄さん」

「なにかな、お嬢さん? ……って、それ好きなの?」

「んにゃ、なんとなく? リドルはお兄さんって感じがするの! 私の趣味だから気にしないで」

「ふぅん。それで?」



……てか、初めの優しいリドルのインパクトが大き過ぎた。本人には言わないけど。



「んー私の名前元から知ってたんじゃないの? あと、なんで今まで出て来なかったの?」



「……それは……あ。残念、時間切れ」



べぇっと小さく舌を出すリドルに少しムッとするが、他にもそんな表情出来るんだな、とも。

なんだかいじめっ子みたいな表情ばっかり増えていくけど。



ぼんやりそんなことを考えていると、サラリと聞き流したくなるような発言をされた。



。お迎えが来たようだよ」

「え? リドル、もう一度……」

ーーーーッ」

「ひっ」



結構近くから聞こえたその声に、反射的に漏れた悲鳴。



「リドル、もう一度は要らないみたい」



それから、それから……私の逃避も終わったんだなって。



「……ハーマイオニー……」



談話室に帰れるから嬉しいけどね?

出来れば迎えは悪戯好きの騎士さん達が良かったなぁ、とぼんやり思う。世の中そんな上手く出来てないみたい。

ガクリと肩を落とすと、リドルが何も言わずポンポン頭を撫でてくれた。



「まぁ、頑張って?」



その声と同時にドアが開き、直後にリドルが消えた。



「リドル?」

「やっと見つけた。なんでこんな所にいるのかしら?」

「あはは……やぁ、ハーマイオニー」



とりあえずリドルは後回しだ。

少し頬が引きつったが自分なりに逃走した理由1にご挨拶。



「確かちょっと図書室に行くって言ってたわよね? 息抜きに」

「迷っちゃって?」

「……そう」



静かな声色に逆に不安を掻き立てられる。てか、怖い。



「息抜きになんて必要なかったわね。迷う時間があるなら勉強しないと! 夕食食べたらすぐに始めるわよ!」



そう目を輝かせて宣言された。

反射的に逃げようとしたが、すぐにローブを掴まれズルズル引きずられた。



「……はい」



人生諦めが肝心だ。今日は徹夜かな? 明日は一日中眠いんだろなぁ。



「……お兄さん助けて」



ハーマイオニーに聞こえないぐらい小さな声でリドルに助けを求めたが、当然返事は返ってこなくて、ほんの少し虚しくなった。





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次回は原作沿いに行けそうかな?

2014.01.17