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私達は任務終了の報告のために、木の葉の里に向かっていた。



「眠いー!!」

「さっさと終わらせて帰りてー!」

「たくっ。めんどくせぇ任務押し付けやがって!」



私はいつものように眠くて騒いでいたけど、今日は江狐と蒼鹿までもが不満を言っていた。

最近、任務量が増えたからかな? しかもめんどくさいやつ。

まぁいいや。眠いな。布団が恋しいです。



* * *



コンッ



私が疲れて寝ていると、突然、何かが窓を叩く音が聞こえててきた。



「……ぅん……?」



その音で目が覚め、窓の方を見てみると、いつも任務のときに呼びにくる鳶くんがいた。

そして、時計を見ると朝の7時。



「……あはっ。鳶くん、帰っていいよ? 分かったから」



窓を開けてないけど、鳶くんは分かってくれたのか帰って行った。

うん。いい子だ。頭いいなぁ……あの子は。



「……それに引きかえ、じじい。……あれは躾が必要かな?」



ぽつりと呟き、はその場から消えた。……火影の部屋に向かうために。



* * *



バンッ!!



「……おい、じじい」

「!! か。もうちょっと静かに開けんか。ドアが壊れるじゃろ」

「ドアとかどうでもいいの、火影様。

……つーか、朝っぱらから呼んでんじゃねぇーよ!! こっちは今寝たんだよ!!

火影様知ってるよね? 私が睡眠妨害が一番嫌いだって。あんま調子に乗ってるとぶっ殺すぞ、じじい」

「お、お、落ち着け! つ、次からは気を付ける!! だから、少し落ち着け。用件が言えない……」

「……ちっ。……それで何?」

「(……舌打ち。わし一応、この里の長なんじゃけど)それで用件じゃが……、アカデミーに通え」

「は?」



ついに呆けた?



「(……こやつ、また失礼なことを考えておるな)

名目は江孤達と同じで名家の子供達を護衛。……じゃが、たまにはとして、同じ年頃の子達と共に学ぶこともあるじゃろ」



……別にないよ? ……あっでも、確か……。



なんの面白みのないアカデミーに、一つだけ面白そうなことがあるのに、私は気が付く。



「……ねぇ、アカデミーって江狐達が行ってる所だよね?」

「そうじゃよ」



やっぱり!!



「だったら私、行く♪」

「そうか、行くか! それじゃあ、手続きしてはあるからきょ……」

「明日」



私はじーちゃんの言葉を遮る。……今日からなんて誰が行くか。



「…分かった。それでは、明日から行ってくれ」

「はーい! あっそうだ。二人に言わないでね! つまんないから」

「ああ、わかってる」

「ありがとう! んじゃ、帰るね」



私はそれだけ言うと部屋を出た。



* * *



「今日は転入生がいるぞ! ! 中に入って、皆に自工紹介をしなさい」



時期外れの転入生に教室中がざわめく。そして、今まで寝ていた二人も、そのざわめきに起きた。



「(……ん……こんな時期に転入生?)」

「(……あ? もうすぐ卒業試験近いってのに?)」

「はーい」



ガラッ



めんどくさいなぁ……。私、自己紹介って嫌いなんだよね。



「えーと、 です! よろしくね♪」

「じゃあ、あそこの席に座りなさい」

「はーい」



それはナルトの隣席だった。



「ねぇ! ねぇ! オレ、うずまき ナルトって言うんだ! よろしくな! ちゃん!!」

「こちらこそ、よろしく♪ あっ呼び捨てでいいよ! 私もナルトって呼ぶし。ダメかな?」

「いいってばよ!」



……江狐、全然キャラ違うなぁ。あー蒼鹿の方はどうなんだろう?



* * *



その夜。暗部の任務は休みだったけど、私はじーちゃんの所に向かった。

今日のことを報告するために。



「やほっ♪」

「おお、か。今日はどうじゃった?」

「楽しかったよ。……特に江孤が」

「……そ、それは良かった」

「明日が楽しみ♪」



この様子をじーちゃんは苦笑いしながら見ていた。

気にしないもんね♪

明日からどうなっていくのかな? 楽しみだなぁ。



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