そんなお年頃
そんなお年頃
「好きだよ」
「……ごほっ」
噎せた。
不意打ち過ぎて飲んでた紅茶が変なとこ入った。
私が咳き込んでいる真ん前で元凶ともいえるリドルは一人悠々、紅茶を飲んでいた。
しかも白々しく「、大丈夫?」って……お前のせいだからね?
可笑しいと思ったんだ。普段用がない限り私に近寄ろうともしないリドルがティータイムに誘うなんて。
「……だ、大丈夫じゃない」
「そう」
「今の何?」
「なにって告白」
「ウソつき」
「ひどいな、少しは信じようよーって言いたい所だけど……まぁ、嘘だよ?」
あっさり認めて「残念」と口では言うが、全然残念そうに見えないのはケラケラ笑ってるからだろうな。
愉しそうに笑うリドルに目眩がした。
「ならバレない気がしたんだけどね。つまんない」
知らねーよ、と言いたい。
「たまには良くない? 普段、散々僕に何かしてくるんだから」
「良くないからねー? ってか、リドルが悪いんだよ?」
「あまり聞きたくないけど、何故?」
「……内緒」
べぇっと小さく舌を出して笑ってやった。
まぁ、たまには良いよね。リドルが、っていうのも。
けど。
そろそろ私のターンに入っても宜しくて?
*
じゃれ合いがしたい年頃。
2014.02.04