夢だから











夢だから











「……よ……ぇ……起きてよ、……」



紅覇様の声。夢の中でも聞こえるなんて。



「……ぅ……ん……」

「起きた〜?」



パァッ嬉しそうな声。紅覇様が嬉しいなら私も嬉しいです。



「ねぇ! つまんないよ〜!」

「…………」

「ふふっ、大人しいね〜。黙ったままでいると食べちゃうよ?」

「…………」



夢の中だから……少しだけ良いですか?



「なんてね? そんな事しな……うわっ……!」



紅覇様の腕を思いっきり引っ張り、自分の方に抱き寄せると耳元でそっと囁いた。





* * *





「やられた」



気持ち良さそうに寝息を立てているの頭を優しく撫でる。





好き





「……そういうのは普段から言ってよね〜? でも、いいよ。今回は許してあげる」



だから今度は昼間聞かせてよ?





* * *





朝。

紅覇様に挨拶をしに向かうと、すぐに私に気付いて駆け寄ってきて頂けました。



ギュッ。



「!」

「……さぁ」



上目使いで、私を見つめるそのお顔は少し頬が赤かった。



「?」

「……昨日のこと覚えてる?」

「何をですか?」

「!?」



そう言った瞬間空気が変わった気がした。



「こ、紅覇様?」

「……ホントに覚えてないのぉ?」

「え?」

「最悪」



私からバッと離れる紅覇様。

そして不機嫌そうにどこかへ歩き出した。



「えっ、えっ? 紅覇様? 私、何かしましたか!?」





* * *





なに書きたかったか分からない……。

次、こそは!